刑事事件

裁判員裁判がスタートし 身近になった刑事事件です。
刑事事件には、短い間に釈放されることになった事件から、何年、ときには十年以上もかかる事件があります。どの事件も、弁護士は刑事事件を引き受けると、依頼人のために最善を尽くします。
刑事事件はある日突然に起こりますし、一つ一つ違った事件なので、弁護士の対応も事件により違ってきます。
弁護士が必要になったときには、まずお問い合わせください。

事例

case1

裁判所に起訴される前の警察や検察庁での取り調べの段階で釈放されることになった事件

酒に酔ってタクシー乗車時に傷害事件

ある時、出張からもどり会社での仕事を終え、やっとホッとして同僚とお酒を飲んだ。東京から横浜の自宅までタクシーに乗ったが、疲れた体にはタクシーの揺れは心地よく、眠ってしまった。
タクシーが横浜に着き、運転手に起こされた。タクシーを降りたところで、運転手に声をかけられた。しかし、それを無視してそのまま歩きだした。すると、運転手は無賃乗車をされると勘違いしたらしく、肩の辺りをつかんできた。酔っていたので思わずカッとなって、手に持っていた傘で叩いたうえ一発殴ってしまった。周りにいたタクシーの運転手たちも加わり、取り押さえられて、警察に突き出され、留置場に入れられてしまった。

弁護士の要請を受け、その日のうちに駆けつけた。依頼人の話を聞き、何の罪で逮捕されたのか、事実関係を聞いてみると、料金を踏み倒すつもりは毛頭なく、酒に酔って寝ぼけていたので料金を払うのを忘れてしまっただけで、いきなり肩を掴まれたのでカッとなってつい手が出たということであった。

タクシーの運転手によると、乗客が金を払わずに降りようとしたので声をかけたが無視されたため、料金を踏み倒されると思い慌てて肩の辺りをつかんだ。するといきなり暴力をふるってきたというものであった。

警察は、依頼人がタクシー料金を踏み倒そうとしたうえ、暴力をふるって運転手にけがをさせたので「強盗傷害事件」にあたるとして逮捕したのであった。
強盗傷害事件になると、6年以上の懲役で最高刑は無期懲役まであり、今なら裁判員裁判になる重大事件である。しかし「傷害事件」なら罰金で済むこともあり、刑の重さが格段に違う。

早速、運転手と連絡をとって依頼人の真意を伝え、誤解を解くよう努力した。
それと合わせて、依頼人の会社の上司にも連絡をして、上司から、運転手に対し、普段の依頼人は温厚でまじめな人間なので、タクシー料金を踏み倒すようなことをする人ではないという話をしてもらった。
その結果、示談が成立し、二十日間の勾留で釈放され,会社も辞めないで済んだ。

本人と家族だけでは、事件の判断、示談に向けての動きなどはとれないので、弁護士の助けが必要になってくる。

case2

裁判所に起訴され、裁判となった事件

痴漢行為で起訴された事件

電車の中で痴漢行為をしたということで起訴された事件の依頼を、家族より受けた。
起訴事実を確かめ、警察に勾留されている依頼人の話を聞いた。依頼人は痴漢行為をしていないということである。満員電車の中でのこと、被害者の話で起訴され、事実とは違うことの証明は難しい。
このような事件は、被害者と和解し情状をよくして罪を軽くしてもらうことが最善のように思われる。でも、でも、依頼人の「していない」という言葉は、弁護士からみると間違いないものと思われる。

裁判を進める中で、被害者の発言の中に依頼人との食い違いがあることに気がついた。痴漢行為をしたとされる乗車区間は確かに一緒に乗っていたが、被害者の証言に出てきた言葉の中に依頼人が乗っていない区間があることがわかり、裁判では事実を述べた。
裁判の結果は、確かなことが断定できず、罪には問われず釈放された。

裁判では、あきらめず、ねばり強く、事実を追求していくのが弁護士の仕事である。

case3

一審の裁判の判決に納得できず、高裁へと控訴した事件

乗用車とオートバイとの接触事故

依頼人の乗用車がオートバイとの接触事故を起こした交通事故の事件である。
横浜地方裁判所一審の判決はでたが、依頼人の証言はほとんど認められず、不服であるとして控訴した。
二審の高等裁判所からの依頼事件である。

一審の判決がでているので難しくなっているが、事件の事実関係を詳しく調べた。依頼人の車は、前の車に続いて右折しオートバイと接触をした。その時は一瞬何が起こったのか分からなかったということである。
路面のキズを自動車工学の教授に分析してもらったところ、そのオートバイは前の車と接触し、続いて依頼人の車と接触したと思われるということである。

ところが、前の車はわからず、見ている人もなく、オートバイの被害者が重症であることもあり、裁判は難しくなった。
東京高裁の判決では弁償額は少なくなったが、まだ事実とは違うので不服とし、最高裁に上告している。
二審からの弁護となると、時間もたっているので事実の証明はより難しくなるが、弁護士としては、事実を法廷で認めてもらえるように調査し、弁護の糸口を見つけようとしている。

case4

一審・二審・最高裁と進み、刑が確定したあとも無罪を主張して再審へと進む事件

「お金はとったけれど、もう死んでおり、殺してはいない。」

「お金はとったけれど、もう死んでおり、殺してはいない。」と無実を訴えている事件である。
取り調べが厳しく、殺していないと訴えたが「奥さんも同じように取り調べるぞ」という言葉に「自分が殺しました。」と自白した。
裁判でわかることだから、と簡単に考えていたとのことです。
取り調べを終え、起訴された時点からの弁護活動でした。
横浜地方裁判所では、無罪がでると期待をしました。

  • 商店街に続く道であり、ガラス戸越しに中が見える不動産業者の奥の座敷で二人が殺されていました。
  • 犯行時間は15分という限られた時間の中で
  • 二種類以上の凶器で二人が殺され
  • 奥さんは数十ヵ所も刺されており
  • 殺害順序も自白とはあわず
  • 二種類以上の靴跡があり
  • ソファーで休憩したと思われる血の跡があり
  • 奥の狭い座敷で二人が殺されていたのに、ちゃぶ台のお茶碗やその他のものはそのままで争った跡がない

等不自然な点が多かった。
一つ一つおかしい点を取り上げ、弁護し、無罪を確信した。
しかし「他には、犯人は考えられない」ということで、裁判所は死刑の判決を言い渡した。

気を落としながらも「無実でも死刑」という本を執筆し、東京高等裁判所、最高裁判所と、数人の弁護士で弁護団会議をしながら弁護を進めた。
その間に、支援の会もできた。
それにもかかわらず、最高裁で死刑が確定した。

日弁連に再審請求の支援を求めており、仲間とともに再審請求をしている。テレビ朝日のサンデイプロジェクトでも取り上げられ、心強く弁護活動を続けている。